しのざきのおと。

2021年も穏やかに暮らしたい

(本当は望んでいるにも関わらず)家族・子どもが無い人はどんなことを考えたのだろうか、という話

以前NHKで声帯摘出をしたつんく♂さんのドキュメンタリー番組を見た。

今でもその番組の事を思い出して、考えることがある。

www.nhk.or.jp

番組はつんく♂さんがご家族に支えられながらご自分の人生を生きていく姿を丁寧に描いたもので、困難な中にも暖かい光を感じた。つんく♂さんにご家族がいてくれて本当によかったなと思ったし、つんく♂さんにとってご家族がとても大切な存在であることも伝わってきた。

 

そう思う気持ちとはまた別の視点として、「つんく♂さんのようなご家族はいないけれども困難な状況におかれた人間」は一体どうすればいいのかな、何を支えやエールとしていけばいいのかな、とも思った。

確かに気持ちの安らぐ家族や子どもがいることは素晴らしいことの一つだしそういう存在がいたら嬉しいと感じるけれど、家族や子どもは自分が望めば手に入るというものでは無い。死別していたり、何らかの事情で一緒にいられなかったり、不仲だったり、パートナーとの間には子どもが無い関係だったり、特定のパートナーを持たない等、色々な生き方をする・選ばざるを得ない人がいる中で、困難に向き合う力が家族・子どものいる生活「だけ」からしか得られないんだとしたら、そうでない人はどうしたらいいのかなぁと思った。

 

もちろんドキュメンタリーは「人間は家族・子どもからしか力を得られません!!」なんて事は言っておらず、あくまでつんく♂さんの場合は家族から多くの力をもらっているという話をしただけなのだけど、あの番組を見て、つんく♂さんへの妬みとかそういうことではなくて単純な疑問として、本当は家族・子どもを持ちたいけど持てていない状況の人が「自分には今現在これと言って支えになるような物がないなぁ」と思っていたとしたら、「家族・子どももいない自分はこの先一体何から大きな力を得たらいいんだろう」と考えたりもしたのかなぁ、と思った。

 

逆に、関係性の良い家族や子どもはいるけれど、自分の心の支えの1番を占めるのはそこではない、という人も中にはいたりするのかな。

 

そう思うと、世の中の人はどんなものを心の支えやエールとして生活しているんだろうなぁ。

自分の事を振り返ってみると、家族・親戚はその中に含まれるけどそれだけという訳では無くて、友人や職場の人だったり好きなもの・こと等々、色々な物が総合的に支えてくれている、みたいなイメージだなぁ。まぁ、みんなそうか。

 

あと、私なりに今まで色々な人と会ってきて思うのは、「支えの選択肢が少ない人は大変そうな印象がある」ということ。例えば超単純化して考えるとすると、支えの選択肢が2択しかない人は片方の支えが上手くいかなくなると支え力が50%に半減する。でも、選択肢が10個ある人は1つがダメになっても90%は生きている、みたいな。人によってそれぞれの要素が持つ割合は違うから実際にはそんな単純な訳じゃないけど、色々な物からエネルギーを得る事が出来る人の方が生きやすそうな印象はある、かなぁ。

 

 特に結論は無いんですけど、番組を見てそんなことも考えていました、という話でした。