しのざきのおと。

2021年も穏やかに暮らしたい

思えば色々な「アイドル」を好きになってきたなぁと思った、という話

私が学生だった頃に素直にアイドルに向き合えなかった話は

この辺りに書いたことがあります。

 

そんな私ですが、「あれ、多分これアイドルの歌なんだろうけど、なんかいい歌だな…?」と思った歌があります。

松浦亜弥さん「トロピカ〜ル恋して〜る」です。

当時私はコンビニでアルバイトをしていて、店内放送では常に流行りの曲がたくさん流れていました。そんなたくさんの曲の中からどうしてこの曲がすごく印象に残ったのかは自分でもわからないんですけど、とにかく気になって調べて、CDを借りたか買ったかした記憶があります。

でも当時の私は「松浦亜弥に興味がある」と言ったら「えっ、しのざきアイドル好きなの?」と言われるのが恥ずかしくて(全然そういうキャラではなかったので)言えなかったんですよね。それが2001年の話です。

 

 

その後、2008年の夏頃からアイドルマスターを好きになりました。

それは「アイドルを好きになった」と言うよりは、私が元々ゲームや漫画・小説が好きで2次元の可愛い女の子が好きで小さな頃から同人活動も行っていた、いわゆるオタクの人だったので、「また一つ好きなものができた」ぐらいの感覚でした。DQやFFやロマサガを好きになった時と同じように、「アイドルマスター」というゲームを好きになったんだ、ぐらいの感覚でした。

 

私は好きになるとすぐに同人誌を描くタイプのオタクなので、アイドルマスターでもすぐに同人誌を描きました。始めはいわゆる「普通の同人誌」を描いていました。アイドルマスターのキャラたちが出てきて、ストーリーが展開する、という話を描いていました。

が、その後気が付いたら「キャラのプロデューサーの話」を描いていました。アイドルマスターを知らない方のために説明いたしますと、アイドルマスターではプレイヤーがプロデューサーとなってゲームを進めていくゲームなので、アイマス同人ではプロデューサーに関する漫画というのはまぁ一定層あるものなのです。ですが、そういう漫画の多くは「キャラとプロデューサーの関係」的な事を描くものが多いのに対し、私が描いていたのは「キャラがほぼでてこない、”プロデューサーという仕事をする人”についての話だったんですよね。

その他、「そのキャラのファンの話」だったり、気が付けば「表紙に描いてあるキャラがほとんど出てこない本」ばかりを描いていました。自分の中ではアイドルマスターをやった結果自然に描きたいと思った本がそういう本であり、私的な「正統派アイマス同人誌」だったのですが、よく考えたらこれは王道路線ではないな?ということにしばらくしてから、しかも人から言われてようやく気が付きました。「アイドルマスターをモチーフにしたオリジナル漫画」と言った方がいいものばかりでした。

 

その頃には私にとってアイドルマスターはただの一つのゲームではなく、「女の子がアイドルとして生きていく、ってどういうことなんだろう」「女の子が幸せになる、ってどういうことだろう」「アイドルが世の中に与える影響って何なんだろう」「そもそもアイドルって何なんだろう」ということを考えるきっかけをくれるもの、になっていました。

 

時を同じくして2009年、私は初めてアイドルマスターのライブに参加しました。4th ANNIVERSARYの東京公演でした。

私はアイドル的な物のライブには一切行った事が無く、前情報も調べていなかったため手ぶらで参戦しました。そうしたら、まず客席のサイリウムの嵐に圧倒されました。テレビなんかではサイリウムを見た事があって、正直「え、なんか怖いしザ・オタクって感じでちょっとキモい…」と自分もオタクのくせに思っていたのですが、いざライブが始まってみると超楽しいしむしろサイリウムがあるからこそ客席も演者さんもますます楽しくなるもんなんだな、と思いました(ちなみにお隣にいた親切な方がサイリウムをくれました)。

 

そしてこの時、「3次元の女の子、女の人もいいなぁ」と思ったんですよね。

今まで2次元ヲタをやっていて、2次元女子は理想を描けるから3次元より可愛い!と思い込んでいたのですが、3次元の持つ熱量と言いますか、情報量と言いますか、そいうエネルギーがすごくて、この時から3次元の女子演者さんに興味を持つようになりました。

 

 

そうして満を持して?2014年の初め頃、私はモーニング娘。'14のファンになります。

この頃にはアイドルマスターで「アイドル」というものに免疫がついていたこと+自分自身が年齢を重ねたおかげで「実際のアイドルを好きになること」に対して何のハードルもありませんでした。

ん?なんか良さそう?→ん??知れば知るほど好きだな?→好き!!!!!!

この流れがめっちゃスムーズでした。

 

以前も書いたのですが、3次元アイドルを好きになって驚愕したのが「毎日本人がブログを更新する=毎日新情報&新ビジュアルが出る」ことです。当たり前と言えば当たり前なのですが、2次元アイドルだとそういう事が無いので…

 

あと、当たり前なんですけど、3次元アイドルは「歳を重ねていく」んですよね。2次元でもそのタイプの物語もあると思うんですが、アイドルマスターは基本サザエさん時空なので歳をとらないのですよ。ですが、3次元は私達と同じ時の速さで歳を重ねていく。

それが嫌、という方もいるんでしょうが、私はむしろそこが好きです。加入した時はあんなに小さくて歌もダンスも苦手だったあの子がなぁ…みたいな成長を見るのが本当に楽しい。モーニングは「卒業」のあるグループなので時が経つと旅立ってしまうメンバーも出てくる訳ですが、「終わりがあるからこそ輝くもの」を見せてもらえるのがすごく幸せです。

 

 

 私はモーニング娘。を好きになっていくにつれて、アイドルマスターからはゆるやかに距離を置きました。

それは多分、アイドルマスターがアーケード・家庭用ゲーム機からソーシャルゲームへと規模を広げていく中で、私がソーシャルゲームをしなかった事も大きかったと思います。

そしてそれプラス、先ほど書いた「サザエさん時空」、そして「みんな一緒。ずっと一緒」ではないものを求めていた、というのもあるんだと思います。

サザエさん時空が楽しめるのは2次元ならではのものです。もちろん、それが楽しい時もある。でも、私は「歳を重ねながら成長していくもの」が見たくなってしまった。そして歌割りもグッズの売れ行きもサイリウムの数も差があって(アイマスは「全色持ち」が多いですが、モーニングは基本「推し色」のみを持ちます)、「アイドルでいる事」にそれぞれがそれぞれのタイミングで終わりを決める。そんな世界を、現実のアイドルを、見たくなったのだと思います。

別にそれはアイマスを否定するということではなくて。「今は、よりそっちに惹かれる」と思ったので、心の向くままに行動をしました。

 

 

そして2017年秋。なぜかアイドルマスター SideM LIVE ON ST@GE!をやりだし、今に至るという感じです。

サイドエムを好きになったというのは私の中では結構大きな出来事なんです。と言うのも、私は今まで「女の子が出てこないもの」を好きになった事が無かったんですよね。基本的に女の子が好きなので。だって、可愛いじゃないですか、女の子って。やわらかいし。ふわふわだし。ひらひらだし。

その私が、男性しか出てこないものでも好きになれるんだなぁ…と自分に驚きました。

 

が、まぁ考えてみると私はアイドルを通じて「青春成長劇」を見るのが好きなタイプなので、そういう意味では男女はあまり関係ないのかもしれないなぁ、と思いました。男性同士の、女の子同士とはまた違う感じの人間関係が面白いんだと思います。

あと、サイドエムは「理由(ワケ)あって、アイドル!」がキャッチコピーで、色々な理由から、プロデューサーにスカウトされたことをきっかけにアイドルに転職(実際には「転職」でないものもあるけれど)した人々が集まった、というゲームなんです。

いわゆる「アイドルを目指してそこに一番初めに来た人達」ではない。それぞれの現場でそれなりの経験があった人が集まっている…というのが、私が好きだったアイドルマスター(いわゆる765PRO ALLSTARS)とは違って面白いと感じているのかなぁ、と自分では思っています。

 

久しぶりに2次元アイドルに興味を持って思ったのは、私は3次元アイドルよりも2次元アイドルからの方が「創作」や「考えること」に関する刺激はもらうタイプなのかもしれない、ということです。

3次元アイドルは、もちろん「手が届かない存在」ではあるけど「その人自身」は確かに実存しているし、実際のその人の歴史は1つしかなくて確定しているし、毎日ブログで「その人自身の一部分」を見てしまっている(気になっている)分、私にとってはあまり妄想的な物がしにくい存在なのかもしれない。

中の人々の場合、3次元アイドルさん程の情報量がなかったからこそ、2次元アイドルさんに近い感覚だったのかもしれない。

2次元の人々は、「余白」が多いからこそ想像の余地があって、そういう点では3次元の人々より色々な物を与えてくれるんだろうな。

 

あと、「その子を描いた絵よりも現実のその子の方が間違いなく可愛いやん」という気持ちがある、というのもあまり三次元の方を描く気にならない理由の一つではある気がします。

まぁこれは私の絵が上手くないのと、現実の人を似せて描く能力が全くないから、というのも大きい気もしますけど…。上手く描けるようになったらまた違う気持ちになるのかな?

でも、今の画力でも二次元の子は「それなりに可愛く描けることがある」のに対して三次元の方は「全然可愛く描けない」んだよな。うーん…

 

 

私は多分、その時その時の自分にとって、惹かれる何かを持っている「アイドル」にこれからも惹かれていくのかなぁ、と最近は思っています。そのアイドル自身の魅力が減ったから他へ興味を持つようになる、というよりは、私自身の気持ちの変化で興味を持つアイドルが変わっていくのだろうな、と。興味を持つ対象は別に「アイドル」には限らない気もしますが、なぜかここ10年ぐらいずっと「アイドル」が好きなので、それにはまた何か理由があるんだろうな。

 

そんな訳で、最近はモーニングに基盤を置きつつも、久々に楽しいと感じられる2次元アイドルさんとも出会い、「あ~やっぱりこういうのも楽しいな」としみじみしているところです。はい。

 

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